NHKの「成立した法律」ページ
NHKのニュースサイトに、成立した法律という新しいページが出来ました。ここでは、どんな法律が成立したかを簡単に報道しています。
ニュースでよく「ナントカ法」が成立しましたと報道されますが、それ以外にも報道されない法律が多数あります。しかも、国民にあまり知られたく無い法律、またはある法律の中にある都合の悪い条文は、ほとんど報道されません。
例を挙げてみます。
5月23日に掲載された「改正電波法」。
掲載内容は随時変わりますので、こちらの魚拓コピーをご覧下さい。
NHKが掲載したのはこの説明文です。
| 混信や妨害電波を防ぐ環境整備のため、放送や携帯電話の事業者などが国に支払う電波利用料の一部を地上テレビ放送のデジタル化に必要な施設の整備に充てることができるなどとする。 |
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この法律がどれだけ報道されているか調べてみましょう。
Google Newsで「改正電波法」「電波法 改正」などを検索してみます。
ヒットしたのは以下の1誌だけ。ほとんど報道されないパターンのようです。
| 改正電波法が成立(日経新聞) 電波を利用する携帯電話会社や放送局などから徴収する電波利用料制度の見直しを柱とする改正電波法が、23日午前の参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。地上デジタル放送の完全移行に必要な経費を賄うためテレビ局の利用料を引き上げた。(10:32) |
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同じ法律なのに、NHKとは説明文が全く違います。
法案の中身を調べてみましょう。
筆者はまず、民主党の見解を確認します。理由は、一番楽だからです。議案賛否のページから、「電波法」をブラウザで検索します。すると、「電波法の一部を改正する法律」が見つかります。改正電波法に対しては、「修正賛成」になっています。これは、法案を一部修正した上で賛成したという意味です。今回は付帯決議(法案に付け足す形の覚え書きのようなもの)も入れたようです。法案の要旨も書かれています。
| 【1】電波利用料の使途の拡大(地デジの設備投資への使用許可) 【2】料額の見直し(地デジ放送に係る料額について、使用する周波数帯域幅に応じた水準へ段階的に引き上げる。) 【3】免許人以外が携帯電話の超小型基地局の簡単な運用を行うことができるようにする。 |
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ここを見る限り、NHKは【1】だけを報道し、日経は【2】だけを報道したということになります。
なぜでしょうか。
電波利用料は、使い方や負担の不平等、地デジそのものの意義に疑問が呈されています。
電波利用料合計・650億円のうち、約80%を携帯ユーザーが負担しています。最も多く使うテレビ局の負担金額はわずか7億円です。さらに今月20日に、電波利用料の不明瞭な使い方が報道されたばかりです。
政府(総務省)はこの状態で電波利用料の使途をさらに広げ、それもテレビ局が使うことを、国民に知られたくないでしょう。さらに日経新聞の性格を考えれば、テレビ局や総務省のさらなるイメージダウンに繋がる条文は避け、テレビ局の負担増を書いて批判を弱めようとしたのは当然かも知れません。しかしこれでは正確な報道とはとても言えません。
これが、このNHKのページが良いと思う理由です。つまり、国民に知られたくないと思われる条文をわざわざ報道したからです。
今後も引き続きチェックしていきます。
なお法律が出来るまでのプロセスは、こちらに説明があります。
(※1)マンガでは議員立法を説明していますが、実際には、与党から提出される法案は殆ど省庁が作成し、野党が提出する法案はほとんどが議員立法です。
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